動物愛護関連の情報と、独学ピアノの記録。

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9.  2歳時の凪の変化(後編)

犬の先祖であるオオカミは階級社会である。群れで生活し、上位から下位まで順位があるという。食べ物を得る順番などで毎回ケンカしなくていいように、もしくは役割分担としての仕事が存在するという。その順位はオオカミ同士で、ボディーランゲージや小競り合いで決着がつけられる。
犬にもそれが残っているという説と、犬とオオカミは違うという説があり、どの種類にどれだけオオカミの要素が残存しているかの差もあるが、昭和の愛犬王・平岩米吉氏のシェパードや柴犬の観察記録では、順位が明確に認められたという。ここでは、平岩氏の観察結果としての説をとることにする。実際に凪にもボディランゲージで犬同士の強弱を決める行動は見られたために、少なくとも凪にはその説はよく当てはまっているといえると思うからだ。

平岩氏によると、犬の順位は、大きな変化がない限り定着するという。
大きな変化とは、
1.家長または家族の死亡と移動
2.若い雄の成熟
3.出もどり
4.無法者の出現
(平岩米吉著「犬の行動と心理」94ページより)

そして、犬の順位は、
1.性別(オスとメスには別々の順位があるが、第1位のオスと第1位のメスでは、オスがリーダーとなる)
2.年齢(年上が優勢)
3.気の強さ
4.才能・敏捷な立ちまわり
5.体力
で決まるという。(平岩米吉著「犬の行動と心理」61ページより)

つまり、弱弱しかった子犬の凪は、成長により十分上位を狙える犬になっていたのである。
そして、このことは、凪が多くの犬と関わり、犬同士の付き合いを学ぶ中、凪自身が実感してきたことであろう。

ある時期から今までそれなりに付き合ってきたオス犬達が、凪のことを、もう子犬ではなく、成犬のオスでありライバルであるとみなし始めた。こういう場合、飼い主から離れた位置で、犬同士がボディランゲージなどで決着を付けておくと良いのだけれど、全ての犬とそうするというわけにもいかない。「決着」は、互いの犬が社会性があり、攻撃抑制が効くことが前提である。しっかりした社会性が身についている犬はボディーランゲージで相手をむやみ傷つけることなく強弱の解決が出来るが、日本では「犬の教育という概念」がまだ薄いために、残念ながら犬同士の付き合いが苦手な犬が多い。(凪も実際にそのような目にあったことがあるが、すれ違いざまにいきなり噛み付くなどという犬はその典型である。)そのために、犬同士を付き合わせるのが苦手な人も多くなってしまっていると思う。

他の犬達が凪を見て、凪から漂ってくるにおいで、「どうやらあいつは強そうだ」というのを感じるのか、他のオス犬に警戒されることが多くなった。凪自身も、他の犬達との付き合い方を理解したあたりで、耳と尾をぴんと立てて大きな犬にもへらへらと近寄るようになっていたから、もともと本性は下位らしい気弱な性質ではなかったということだろう。犬が服従を表す場合は耳を伏せ、尾も下がっているが、それとは逆に耳と尾をぴんと立てた凪のボディランゲージは自分が優位であるという強気を表し、他犬から警戒される原因の1つであった。(つくづく、やたら自信のある犬よりは、下位に甘んじるタイプの犬のほうが他犬との軋轢が少ないために家庭犬としては向いていると思う。自信のある強気の犬は、同様に強気な犬の神経を逆撫でしやすくなると思う。)

犬社会を知らなかった最初の頃と違い、他の犬達との付き合い方が分かった時点で犬同士の付き合いで本来の性格が出てきたようだ。そして、凪に決定的な自信を付けさせたのは社会性のある犬達とのいくらかの「決着」だと思う。その自信により、凪が吠えられても相手にしない小さい犬達も増えたが、自分より少し大きいくらいの犬をライバルとみなすようになったと思う。

その「決着」とは……
ある、凪よりひとまわり大きい中型犬オスが凪にマウンティングすることで上位を示そうとした。しかし、凪はそれをことごとくかわし、しまいに中型犬はへとへとになってしまったのだ。それ以来、その中型犬は凪にしかけることは一切なくなった。
そのことを1つのきっかけに、凪が強気の犬であることが凪の中で定着した、つまり現実として自信がついたように思えている。

凪が成長により、体力・敏捷性が充実し、強気な犬になっていると気が付くのが遅れてしまったために、その兆候に気が付くのはもっと後になってしまったが、後々思い出したのは、凪は引越しにも新しい場所にも動じなさすぎたということだった。ある程度の経験をしていれば新しいことにも動じにくいということは確かにあるし、好奇心が旺盛な性格だとしても、引越しを喜ぶ犬というのはめずらしいようだ。そのことを思えば、凪は拾ったばかりの子犬時に社会性が不足していたために、本来の性格が見えなくなっているところは多々あったものの、元々持ち合わせていた本質はかなり強気よりだったのではないかと思っている。


●凪は来たときに4ヶ月近かったのでたとえ知っていたとしてもあまり有用性はなかったと思うが、子犬が5~7週のときに特に有効な「キャンベルテスト」という子犬の性質を知るテストがある(子犬 キャンベルテストで検索すると出てくる)が、そういうのも成犬になったらどういう犬に育ちやすいかの傾向を見ることが出来るだろう。

次回(第10回 最終回)・御犬は恩を忘れない
だいぶ間の空いたこの連載も次回で終了です。今後は「なぎさんとひなたくん」で、犬ネコ同居の記録を書いていくことになります。

コメント

まず……なんじゃぁこりゃ~www
URL変わったのかと思いましたよ。。。可愛らしいスキンですなぁ☆ 惜しむらくは、犬にぶちが無いことでしょうかねwww

凪がなかなかに気の強い感じに育ったようだとは思ってましたが、そんなにも強い犬に育っていたとは驚きです。。他犬のマウンティングをことごとくかわす凪、ちょっと見たかったかもしれない。。
吠えられても意に介さない余裕といい、ひなたにとっては面倒見のいい兄貴分であれそうですな。。
犬にぶちがあったら、凪とひなたぽかったですねww惜しい!

> 凪がなかなかに気の強い感じに育ったようだとは思ってましたが、そんなにも強い犬に育っていたとは驚きです。。他犬のマウンティングをことごとくかわす凪、ちょっと見たかったかもしれない。。

JRTの血が濃いため、身体の見かけがそうであるように体力と運動神経がそのままなのだと思います。
それで、同サイズの犬の中では体力・敏捷ともに充実しているのだと。
というと、良く聞こえるけれど、実際はあまり家庭犬向きではないということですね。

> 吠えられても意に介さない余裕といい、ひなたにとっては面倒見のいい兄貴分であれそうですな。。

凪もしばらくはひなたのことで落ち着かなかったものの、やっと本来の落ち着きを取り戻してきたので、そういうふうになってくれたらいいなと思います。

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